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事業承継対策

現経営者は、事業を魅力的なものにする必要があります。自分の経営する会社を後継者に引き継がせるために、やりがいがあり、かつ収益が十分にあがるような会社に成長させることが大事です。(先代経営者が、なかなか引き継ぎたがらなかった二代目経営者に、会社での自分の給料を教えて、俄然、やる気になった例もあります。)

事例 運送業を営むA社は、甲社長(創業者)が、裸一貫で作り上げた会社です。出身地や出身校の人脈をフルに活かして、事業を拡大していきました。年々、拡大する事業に魅力を感じて、甲社長の長男乙氏は、大学を卒業後、大手銀行に就職しましたが、父である甲社長の説得もあり、大手銀行を退職して、甲社に入社しました。現在は専務として、会社の事業拡大の中心を担い、また大きく成長しています。

後継者を早い段階で明確にする事が大切です。兄弟がいる場合に、両者が一体化することは少ないと思います。骨肉の争いが起こる最大の原因は、先代が複数の後継者がいた場合でも、明確な後継者の指名を行わないケースが多いように思います当然、後継者の実力をつける努力も必要です。明確に他の後継者候補との違いがわかるほどの実力があれば、問題ないのです。多くの場合は、どんぐりの背比べで、後継者選びを迷うことになるのです。

事業が魅力を持っていなくて、かつ後継者がいない場合には、廃業も視野に入れる必要があります。また事業に魅力があるけれど、後継者がいない場合には、第三者に売却することも考えることが大切です。

事業承継対策とは、本来は上記の@とAの達成を目指すことです。この前提があり初めて、各種税制の特典の利用に意味を持てるのです。

事業承継対策は、広い意味での相続対策に含まれます。常に両者を並行して考えていく事が重要です。

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