現経営者は、事業を魅力的なものにする必要があります。自分の経営する会社を後継者に引き継がせるために、やりがいがあり、かつ収益が十分にあがるような会社に成長させることが大事です。(先代経営者が、なかなか引き継ぎたがらなかった二代目経営者に、会社での自分の給料を教えて、俄然、やる気になった例もあります。)
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後継者を早い段階で明確にする事が大切です。兄弟がいる場合に、両者が一体化することは少ないと思います。骨肉の争いが起こる最大の原因は、先代が複数の後継者がいた場合でも、明確な後継者の指名を行わないケースが多いように思います当然、後継者の実力をつける努力も必要です。明確に他の後継者候補との違いがわかるほどの実力があれば、問題ないのです。多くの場合は、どんぐりの背比べで、後継者選びを迷うことになるのです。
事業が魅力を持っていなくて、かつ後継者がいない場合には、廃業も視野に入れる必要があります。また事業に魅力があるけれど、後継者がいない場合には、第三者に売却することも考えることが大切です。
事業承継対策とは、本来は上記の@とAの達成を目指すことです。この前提があり初めて、各種税制の特典の利用に意味を持てるのです。
事業承継対策は、広い意味での相続対策に含まれます。常に両者を並行して考えていく事が重要です。